自社の使い勝手に合わせたカスタマイズが『戦略箱』の魅力です

株式会社中広 様

Introduction Data
導入年月2014年6月
利用ユーザ数450名
導入形態オンプレミス
導入目的営業部門の受注・売上・仕入管理のシステム化
  1. 積極的な全国展開で拠点数が増えたことで、書類の管理と稟議に問題が生じた
  2. カスタマイズにより、受注・売上に加えて仕入情報も抱き合わせで管理し、上司からオンラインで決裁してもらうことが可能に
  3. 顧客情報の全社的な共有の面でも『戦略箱』が役立っている

地域の経済を元気にするフリーマガジンを全国展開

岐阜県、愛知県、東京都、三重県、滋賀県、鳥取県、群馬県、宮城県に支社を持つ株式会社中広は、1978年の設立以来、38年の歴史を持つ総合広告会社。主力のフリーマガジン「地域みっちゃく生活情報誌®」は、東海エリア最大規模の広告媒体で、同エリアを含む全国210市町村で発行されており、25道府県で109誌、合計627万部を突破している。

たとえば岐阜県では「GiFUTO」(岐阜市・山県市一部・羽島市一部・羽島郡岐南町・笠松町)を始め11誌、三重県では「さみっとくらぶ」(志摩市・鳥羽市)など9誌を各エリアの文化・習慣・風土に根差したタイトル・内容で発行。エリア内世帯カバー率は岐阜県では95.4%、三重県では同82.2%(以上、数値は2016年7月7日現在のもの)。

「地元の人でもなかなか知らない、『こんな情報があったのか』という話題を掘り起こすことが当誌のモットーです」と、同社経理部の水谷竜治部長は語る。

同社は「広告は社会の写し絵である」を信念に、個人消費の拡大と地域経済の活性化を通じて、人々にうるおいと豊かさをもたらす「ハッピーメディア®」の拡充に努めてきた。2015年12月には東京証券取引所第一部への上場も果たしている。

信頼とカスタマイズ性が『戦略箱』導入の決め手

右:水谷 竜治 氏(経理部 部長)
左:谷口 真哉 氏(人事部人事課 リーダー)

ある意味で、各エリアに密着したフリーマガジン一冊一冊は「点」だが、それが各県や各地域に広がっていくことで、日本全国を「面」でカバーする広告媒体ができあがる。「当社の『地域みっちゃく生活情報誌®』を選んでいただければ、たとえば広告主様が『東海地区で集中的に広告を出したい』という場合、限定したエリアにだけ広告を打てる一方、全国規模での広告掲載も可能になります」と水谷部長。

ところが同社が全国展開を積極的に進め、拠点がどんどん広がっていくなかで、社内の業務で改善を必要とする問題点が浮き彫りになってきた。

たとえば同社では従来、売上や仕入などのデータを営業担当者が紙の伝票に書き、それを専用端末に改めて入力し直すという形を取っていた。また拠点数が増え、拠点間に距離が生じるなかで、上司や所属長に書類の承認をもらうことにも一苦労するようになった。稟議にタイムラグが生じるため、やむをえず案件を進行させ、あとで上司の正式な承認を得る「後稟議」で仕事を回さざるを得ないケースも少なくなかった。業容拡大により、従来の作業や書類承認の手続きに限界が生じ、システム化が求められていたのだ。

当初、海外製品の導入を検討したが、日本の商習慣に合わず断念。その後ソフト制作会社に依頼し、スクラッチ開発も進めたが、うまくいかなかった。そうしたなか、同社の基幹システムを構築したインフォファームが、システムのリニューアルにあわせて『戦略箱』を提案。

SFAツールの『戦略箱』は、商談管理やスケジュール管理などの使い方がメインで、標準機能では受注・売上までの管理しかできないが、カスタマイズにより、さらに進んだ管理が可能になる。わかりやすくいえば、『戦略箱』は、受注案件が期日に売上に振り替わった時点で、その数字を基幹システムにエクスポートすることまでは標準で可能。それが、カスタマイズにより、各営業担当者が『戦略箱』で受注・売上に加えて仕入情報も抱き合わせで管理し、上司からオンラインで決裁してもらうことが可能になる。また、その仕入情報も「発注情報」として基幹システムにエクスポートが可能。そこに中広は注目した。

「『戦略箱』の導入を決めたのは、インフォファームさんに構築していただいた基幹システムがうまくいっていたことへの信頼感と、柔軟なカスタマイズが可能なことが大きかったですね。同じ開発元なので、基幹システムと『戦略箱』を連携させることに心配はありませんでした」と水谷部長はいう。

情報の活用と共有で営業力が向上

中広が『戦略箱』の導入を決めたのは2013年6月。その後、設計やテスト運用、導入研修などを経て、2014年6月にシステムが本稼働した。現在、営業部門の社員約450人が『戦略箱』を利用している。

以前は、紙に書いたデータを改めてパソコンに入力する手間があったが、『戦略箱』ではデータを一度入力すれば、数字を加工したり二次利用して、今月の受注状況を把握したり、各顧客先の受注見込みを検討しながら来月の戦略を練るなど、データの使い回しが容易になった。

「『戦略箱』で先々の売上情報を、個人単位、支社単位で容易に管理できるようになりました。顧客管理機能を利用して、県単位で顧客先を検索し『今月はここを攻めていこう』と戦略を立てている部署もあります」と、同社人事部人事課の谷口真哉リーダーは語る。

また同社では、広告代金の回収が漏れている案件があれば、担当者の『戦略箱』トップ画面にアラートを表示し、それに対して何も行動できていなければ上長が指示を出す、「滞留情報」というカスタマイズ機能も利用している。

『戦略箱』の導入で、営業情報の共有も容易になった。

「以前は紙ベースで個人が顧客情報を管理していたので、自分が担当していない顧客の情報を知りたいときは、担当者に聞きに行かなければなければなりませんでした。当社の場合、たとえばフリーマガジンでお付き合いのあるお客様がSP(広告)サービスもご希望された場合などには、両事業部のあいだで情報共有がきちんとできていないと、仕事がスムーズに進まないのです。その点、『戦略箱』では、すべての顧客について、売上も含む全情報をユーザ全員がいつでも見られるので、非常に効率的です」(谷口リーダー)

なお「地域みっちゃく生活情報誌®」は、同社単独による発行のほか、同誌のスタイルや考え方に賛同する各地の企業とVC(ボランタリー・チェーン)契約を結び、企画・編集・営業・運営を協同で進めながら全国展開を行っている。

「その中で、当社はVC契約も積極的に行っています。情報誌の企画・編集・営業・運営を一緒に進めていくなかで、VC先様も受注・売上・仕入管理などで同じような悩みをお持ちかもしれません。そこでインフォファームさんとコラボしながら、VC先様に『当社はこういうやり方をしています』と、『戦略箱』を1つの商品として提案していけるといいですね」と水谷部長は抱負を語る。

※この記事は、2017年4月時点の情報を元に作成しています
Company Data
設立1978年5月
本社所在地岐阜県岐阜市東興町27
代表者中島 永次 氏
資本金4億430万円
事業内容フリーマガジン「地域みっちゃく生活情報誌®」発行などのメディア事業、
セールスプロモーション事業
Webサイトhttps://www.chuco.co.jp/
※2021年4月時点