株式会社やさしい手 様
導入年月 | 2018年11月 |
利用ユーザ数 | 27名 |
導入形態 | クラウド |
導入目的 | コンサルティング事業本部の顧客管理 活動管理と案件進捗管理 情報共有と業務の円滑化 |
- 社内スクラッチシステムからのリプレースで操作性の向上
- 社内と新規事業者との協働によるICT化への展開
- 顧客への将来的な再販
在宅・訪問介護のリーディングカンパニー
株式会社やさしい手は2000年に介護保険制度がスタートする以前の1993年から、介護事業とそのコンサルティング事業を推進してきた。特化しているサービスは、老人保健施設など施設系の介護ではなく在宅介護や訪問介護。施設系の介護サービスとして要介護者を自施設に呼び込むスタイルではなく、ヘルパーや看護師が契約者の自宅に伺って介護サービスを提供するスタイルをメインにしている。
なお最近では、サービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住を自社で構え、サ高住で介護サービスを提供することにも取り組んでいる。これは住宅+在宅介護のサービスといえる。
また、2012年の介護報酬の改定にともなって創設された看護小規模多機能型居宅介護にも取り組んでいる。看護小規模多機能型居宅介護とは、いわば病院から退院された直後に看護が必要な方に対する居宅介護だ。
「『在宅介護』のジャンルでラインナップが充実し、医療として介護・看護が必要な方にも対応していることが当社の強みです」と香取幹社長は語る。
新型コロナ感染拡大の状況下でも、ICT化を推進
最近では介護の分野でもICT(Information and Communication Technology)化が進んできた。そこで、やさしい手では、自社でICT化を積極的に推進し、サービスの利用者情報をはじめとして日々の看護・介護情報などを社内で共有しつつ、質の高いサービスを実現している。これも、同社の大きな強みといってよい。
なお、直近では新型コロナ感染拡大への対応が介護業界でも喫緊の課題であり、サービス利用者も同社従業員も、細心の注意を払って対応している。
この面でもICT化が発揮されている。たとえば『ばいたるイルカ』というオリジナルの発熱管理システムでは、毎朝、正規・非正規含めて全従業員とサービス利用者が体温や血圧などの情報をはじめ、吐き気、味覚の有無、PCR検査の受診結果などを入力する画面があり、その数値が入力項目の閾値を超えると管理者に向けてアラートを発するようになっている。
このシステムの活用により、担当者だけでなく、管理者はもちろん、全社的にも迅速に的確な対応ができる。
介護コンサルティング事業本部で『戦略箱ADVANCED』を導入
やさしい手では2018年11月から『戦略箱ADVANCED』の利用を始めた。導入の理由を、香取社長は「介護事業コンサルティングの現場、その事業特性によく馴染むことがわかったから」と語る。
『戦略箱ADVANCED』というSFA(営業支援)/CRM(顧客管理)システムの存在を知ったのは5、6年ほど前のこと。当初は存在を知るだけでしたが、これまで活用していたSFAシステムに満足できない面もあり、導入の検討を始めた。
これまで活用していたSFAシステムの満足できない面とは、どの業種・業態にも汎用的なシステムであり、かえって自社の事業に最適なカスタマイズができなかったことだ。外注製作したウェブシステムを活用していた時期もあり、メンテナンスでかえって手間がかかることもあった。その点、『戦略箱ADVANCED』では、専任担当による充実したサポートを受けることができ、自社の介護コンサルティング事業部の特性に応じて最適化したシステムにカスタマイズができた。2018年11月に導入し、丸2年が経過。現在、コンサルタント事業本部で27名のユーザが活用している。
「コンサルタント事業本部は、介護事業のフランチャイズ化に取り組んでいます。長年培ってきた当社の在宅介護事業ノウハウを『H2介護システム』という名称で展開していて、そのシステムを活用して介護事業をフランチャイズとして進めていただくことを目的としています」(コンサルティング事業本部副本部長・浜岡和彦氏)
『H2介護システム』はもともとASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)事業者が取り組んでいたもので、そこに同社のコンサルティングノウハウを取り込み、情報システムとコンサルティングを合体させてフランチャイズ化を進めている。介護保険制度がスタートする前から取り組んできたビジネスだ。
『戦略箱ADVANCED』で的確な追客を実現
目立たないけどアクティビティのある人がリーダーシップをとる!?
事業パートナーとしても期待
「会社としては他のグループウェアも入れているので、それらとの連動性、データ連携の精度を高め、かつ、知りたいことがよりシンプルに抽出できるシステムにしていきたい」と香取社長は語る。現在はコンサルティング事業本部のみでの活用だが、今後は活用の幅を広げていきたいとも。やさしい手ではサービスの利用者2万5000人に対してコールセンター、オペレーションセンターを用意して対応しており、これらとの連携も検討していきたいとしている。
「多方面での情報共有・蓄積ができれば、業務整理はもちろん、事業展開における課題解決の効率化にもつながります」(小林氏)
やさしい手はインフォファームの『Medicare(メディケア)』という訪問介護・看護事業所向けパッケージやカメレオンコードを活用した『勤給解決』という勤怠管理システムなどの事業パートナーとして提携している。 「これらはヒトだけに頼りがちな中小の介護事業者を救う、助け舟になるシステム。生産性を向上させてくれますね」(香取社長)
特に、2021年度には介護事業者の報酬改定で加算制度の要件が緩和されます。そのため、介護の分野のICT化などのシステム投資も行いやすくなってきます。介護業界のアナログからデジタルへの転換、ICT化のなかで、やさしい手の新たな事業展開に注目が集まっている。
設立 | 1993年10月 |
本社所在地 | 東京都目黒区大橋2丁目24番地3号 中村ビル4F |
代表者 | 香取 幹 氏 |
資本金 | 5,000万円 |
事業内容 | 介護事業・コンサルティング事業 |
Webサイト | https://www.yasashiite.com/ |